アイソトープ協会での第一種放射線取扱主任者講習1日目の出来事を書きます。
講義の内容とワタシの主観での感想も添えておきます。
結論から言います。第一種放射線取扱主任者講習の試験は普通に難しいです。
ワタシが第一種放射線取扱主任者試験に合格したのは講習を受講する10年前でした。
正直、何もかも忘れていました。でも、そんなワタシでもなんとか講習試験に合格し、正式に第一種放射線取扱主任者になることができています。
ですから、これから第一種放射線取扱主任者講習を受講される方は不安だと思いますが、大丈夫です。
ワタシの記事では、出来るだけ講習や実習の内容や実際の講習の雰囲気、最終的に試験に出た問題や内容を具体的にお伝えします。全6章に分けてまとめていますので、是非、ご参考ください。
当日AM 受付
講習1日目です。
1日目はAM:9:20からスタートなので、AM:9時頃アイソトープ協会に到着できるように出発しました。
写真はアイソトープ協会の外観はです。年季入っていますね。正面の白い扉(写真で分かりにくくてすみません。)から入ります。階段を上って2階が講習室になっています。
講習室の前ではアイソトープ協会の方が受付をしてくれます。
ここで提出するものは以下のものです。
- 受講票
- 健康診断書
- 認印(この日午前中の出席確認)
部屋に入るとすでに半数(16人)ほどの方がいました。
自分の番号机を確認して席に着きます。
当日机に配布されているものとして
- アイソトープ法令集
- アイソトープ手帳
- 講義スライド資料
- 実習テキスト
- 実習レポート
- 定規、自在定規、フリクション(消えるペン)、バインダー
- 配布資料
となっています。
9:20分には31名(1人欠席)揃いました。内女性は2名でした。
1つの長机に2名で座るといった配置になっています。
このお隣の方が実習中のパートナーです。
正直、このパートナーの優秀さやあなたとの相性で実習難易度は劇的に変化します。しかし、こればっかりは運ですね。
9:20分から30分ほど施設内の案内や、出席表の出し方、その他書類の出し方等の説明があります。
ここで先生が「隣のパートナーの方と親睦を深めて下さい。」的な時間を設けてくれます。ここで一気に距離を縮める事をお勧めします。
ちなみにワタシのパートナーは1まわり以上年上の化学屋の男性研究員の方でした。
実習中はお互いの不足している部分を埋め合うことができていましたし、性格の相性も良かったため、毎日一緒に昼食を買いに行っていたほどでした。これに関しては運がよかったです。
親睦が深まったところで、9:50から講義が始まります。
講義ー1.放射線安全管理の基本
講義に来て下さる先生は東大や明大などのお偉い先生方ばっかりですが、とても気さくで講義が聞きやすかったです。
何を話しているかわからないような講義をする先生が誰一人としていなかったのが印象的でした。
この講義は途中10分の休憩をはさみますが、9:50~12:20の3時間の講義です。内容としては幅広く
●放射線防護の考え方
- 行為の正当化
- 放射線防護の最適化
- 線量限度
のそれぞれの具体的な考え方を復習します。ここは基本ですから、大丈夫だと思います。試験には出ませんでした。←※以後最終試験主題の有無をこのように示します。ご参考ください。
●放射線障害防止法の位置づけ
- 「届け出」「許可」の違い
- 施設の基準
- 放射線取扱主任者の選任と届出、放射線障害予防規定の作成と届出
- 行為の基準
の4つの内容です。とても複雑で頭になかなか入ってきませんが、ここは試験に出ました!
とくに「放射線取扱主任者の選任と届出、放射線障害予防規定の作成と届出」はよく復習しておくことをお勧めします。
昼休憩
12:20から50分昼休憩です。午前中配布された資料に近くの食事処やコンビニの地図がありますのでご参照下さい。
1つアドバイスというか、実習が始まると嫌でもわかるのですが、昼の休憩時間もレポートや復習に使いたいとおもうはずです。
となると待ち時間の長い飲食店より、持参、もしくはできた物をテイクアウトすることを推奨します。
ワタシは毎回、近くの弁当屋でテイクアウトしていました。
「アイソトープ協会での放射線取扱主任者講習者おすすめグルメ」に詳細は書いています。
講義-2.異常時の措置と対策
13:10~14:10までの講義です。
異常時の措置と対策です。ここの内容は試験に出ました。
一応どのようなことが大事か書いておきます。
- 異常時に何処へどの位の期間内に何を報告しなければならないか
- 盗取されたときの対応(警察への報告とかありましたっけ?)
- 危険時の措置(1.安全確保 2.通報 3.拡大防止 4危険性評価 の順で対応)
この問題ですが、報告の期間が覚えにくいです。
ちなみにワタシはこのセクションの試験問題は間違えました。ほかの方も間違えている方が多かったです。
講義-3.非密封放射性物質の安全取扱法
10分休憩して14:20~15:50までの講義です。
- 非密封放射性同位元素の特徴
- 外部被ばくと内部被ばく
- 被ばく、汚染に対する防護と対策
- 管理の流れ(受け入れから廃棄まで)
- 管理区域外使用
について講義があります。ここでは実習をする前の基礎知識的な講義があります。
1つ大切なのはそれぞれの放射線(α線、β線、γ線、中性子線)がどのような物質で遮蔽できるかです。それはなぜかも理解しておいて下さい。
講義-4.汚染除去法と放射性廃棄物の処理
10分休憩して16:00~17:30までの講義です。
- 放射線汚染の除去(測定法も)
- 放射性廃棄物の安全管理(排水、排気の基準や方法を詳しく)
- 放射線汚染物の確認制度の導入(廃棄物の引き渡しや記帳について)
この講義も実習についての基礎知識という内容です。実習の考察になるところがたくさん出てきます。また、先生もそれを教えてくれます。
試験対策及び実習対策としては「表面汚染の測定方法」です。直接測定法と間接測定法の特徴は確実に理解してください。
試験には表面汚染密度の計算が出ます。
ワタシのときは間接測定法の問題が出ましたが、直接測定法の計算式も覚えておくといいと思います。
実習の説明
17:30より火曜日から始まる実習の、大まかな説明があります。
関数電卓を使用して計算する宿題が出ますが、ご安心ください。
答えのほとんどは先生が先生が教えてくれます。
それでもわからないならパートナーや他の受講者に聞いてみてください。関数電卓の練習と思って頑張ってみましょう。
おそらくこの宿題ができればその後の実習の計算も大丈夫です。逆に宿題の計算が普通にできないと実習で苦労すると思いますので、しっかりできるようになって下さい。
もし使い方がわからなければネットで調べたり、周りの人に聞いてみるのがいいと思います。
さて次の日からは実習です。レポートが大変ですが頑張りましょう。